職人としての技術を全て注いだ良い印を彫り、お客様にご愛用いただく、それが職人の誠意です。
当店では「対面販売」にこだわり、豊富な経験と知識で親切にご案内します。 お客様との対話はモチベーションを高め、良い仕事には欠かせないことだと考えます。
一期一会を大切にのれんに恥じない仕事をいたします。 お急ぎのご注文につきましても、彫刻品質を落とさずにできる限りご希望に沿うよう全力を尽くします。
ひとつひとつが自分の作品
印章にとって最も大切なことは、世界に一つだけ『唯一無二』であること。
その価値を生み出ずのは職人の手仕事であり、丁寧な手仕事で作られた印章は、世に二つと無い『逸品』となります。
若い頃、先代(父親)から「他人の三倍時間をかけてでも、その分良い仕事をしろ」と教えられました。
手間ひまを惜しまず、見えない部分でも手を抜かないということ。
代々続く当店のポリシーです。技術だけなく、職人の精神を受け継ぎました。
私が彫った印章は、当店の商品であると同時に、私の作品でもあります。
お客様にとっても自分自身にとっても、最良の作品を作り出すよう、日々精進しております。
文字にはこだわりを
印章の歴史は文字の歴史に重なります。4千年前の中国で漢字の元となる文字が生まれたといわれています。
当時は、筆・墨・紙はまだ無く文字は様々な物に刻まれました。そして身分の高い人が使う印章を彫る”篆刻”が漢字文化と共に日本に伝わり、現代の印章彫刻へと発展してきました。
漢字は、私達が世界に誇れる立派な文字文化です。
私は、文字の起こりや成り立ちを調べ考慮して字入れをします。線と空間・調和とバランスを意識してデザインし、正しい文字を美しい印影に仕上げるよう心掛けています。
漢字文化を継承する日本人として、また文字に関わる職業に携わる者として、漢字には深い造詣を持ち、今も日々勉強を続けています。
厳選した印材MATERIAL
店主がひとつひとつ選んだ
厳選素材を使用
印章は、永くお使い頂く品です。実印や銀行印などの印鑑は生涯に渡りお使い頂けます。
だからこそ素材選びは重要なのです。
同じ種類の印材でも、必ず”良し悪し”があります。どれも同じでは無く、板前さんが食材を”目利き”するように、私は印材を”目利き”します。
持てる知識と経験を使い、信頼できる仕入先を通じて、私自身が「良い品質だ」と納得した品だけを厳選しています。
近年では、人工の新素材を使った印材も数多あり、多種多様な印材が流通しておりますが、当店では、お客様に安心して永くお使い頂くために、流行や見た目にとらわれず、信頼性の高い素材を選んで取り扱っております。
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象牙ZOUGE
一般に普及している印章の素材としては最高峰。
耐摩耗性や質感、捺印時の鮮明な写りなど、どれも一級品。製材する際の牙の部位により等級が分かれ、価格も違ってきます。現在は輪出入が禁じられ、国内にある在庫のみ加工・流通しています。 -
牛角(白)GYUKAKU WHITE
以前は”オランダ水牛”の名称で呼ばれていました。
美しい色合いや模様が特徴の牛の角を使った印材です。
模様の無い純白が上等とされていますが、上品で綺麗な模様の入った品は、比較的安価で人気があります。品質は純白と変わりません。 -
黒水牛 染無しKUROSUIGYU SOMENASH
黒水牛染なし黒水牛の上級品。
多くの黒水牛素材の中から、着色や圧縮成形などの加工を必要と素材のみを厳選して作られる逸品。
生産量・流通量が少ないため、貴重で通常の黒水牛より高価ではありますが、黒水牛本来の耐久力や質感がある優れた印材。 -
黒水牛KUROSUIGYU
広く普及している印材で、東南アジアなどで飼育されている水牛の角を使った印材。髪と同じ性質で繊維質のため欠けにくく丈夫。
経年劣化による割れを防ぐため、角の中心部分「芯持」のみを使用。
象牙などより安価なため、コストパフォーマンスに優れたスタンダードな印材と言えるでしょう。 -
本柘HONTSUGE
古くから印章のほか、櫛や将棋の駒などにも使用されている柘植の木の素材。
安価で、最近では栽培もされているため、持続可能な印材です。 日本国内産を「本柘」、それ以外の輸入とされた木質材を「アカネ」と呼び区別しています。