- 役立ちばなし
古く固くなって使えない朱肉を復活させます。
最近では朱肉といえば、スポンジに朱液を染み込ませた “モルト朱肉” が一般的ですが、昔から使われてきた コウゾ などの植物の繊維を使った “練り朱肉” もあります。
今日はこの “練り朱肉” のお話です。
捺印した際、モルト朱肉と比べて重厚な印影になるので、落款に使用されている方も多いと思いますが、この “練り朱肉” は管理が大変で、夏は柔らかく、冬は固くなりがちです。
良い状態を保つためには、時々練り直してあげないといけなくて面倒なのです。
そのため、長く使われずに固まってしまった例もよくあります。 そんな古くて固くなった “練り朱肉” は復活させましょう。

50年前の朱肉で、カチコチに固まり全く使えません。なのでこれから練り直しをします。
まずは、温めて柔らかくします。昔は小さな鍋などを使いましたが、後片付けが面倒なので 電子レンジ を使い、10秒づつ様子を見ながら温めます。

粘土よりやや柔らかくなれば、丈夫なヘラを使い練り直しします。この時、市販の“モルト朱肉用補充液(朱の油)”を加えます。器が小さくてやりにくければ磁器やガラスの皿を使うと良いでしょう。

補充液がまんべんなく混ざり、固さが均一になるまで練れたら器に戻して表面を整えます。けば立ちが気になる場合は、温めた金属のヘラなどで表面を撫でてけば立ちを抑えます。
熱くしすぎると、ジュッ っと焦げてしまうので触れる程度にして下さい。

復活しました。
冬は、再度固くなりやすのです。補充液なしで構わないので時々練り直すと良いでしょう。
朱肉には金属の成分が含まれますので、手に付く程度なら問題ありませんが、口には入れないように。皿などの食器をを道具で使う場合は、いらない物を使って下さい。
また、朱肉は衣服に付くと洗っても取れないのでご注意を。手に付いた朱肉は水洗いの前に、化粧落しのクレンジングオイルで拭き取ると良いですよ。


